贈与税は申告しないとどうなる?ばれると罰則はあるの?





贈与税の納税義務があるのに期限までに申告と納付を行わなかった場合には、延滞税や加算税といったペナルティが課せられてしまう可能性があります。



延滞税や加算税は本来負担する税額(本税といいます)にプラスする形で納めなくてはなりませんから、場合によってはとても大きな負担となる可能性があります。



今回は、贈与税の申告や納付をしない場合に具体的にどのような形で負担が発生するのかについて解説させていただきます。



贈与税を申告しないとどうなる?






贈与税は、財産をもらった人が税務署に対して申告し、納税が必要な場合には納税をする義務があります。



贈与税の申告と納税は1年ごとに、財産を受けた年の翌年2月1日~3月15日のタイミングで行います。



例えば、2018年1月16日に財産の贈与を受けた場合には、翌年の2019年2月1日~3月15日の時期に贈与税の申告書を税務署に対して提出しなくてはなりません。



もし納税義務があるのに納税を行わない場合には、税務調査が行われる可能性があります。



税務調査とは税務署の職員が実際にあなたの自宅などを訪問し、贈与された財産の内容などをチェックすることをいいます。



税務調査が行われた結果、納税義務を怠ったと判断された場合には延滞税や加算税が課せられてしまいます。



贈与があったことがなぜバレる?







近しい親族の間で財産のやり取りをしたことが、税務署にばれてしまうようなことがあるのか?と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。



実際、私が贈与税の相談を受ける際には、「そもそも贈与をした事実が税務署に知られることは現実的にないのでは?」とおっしゃる方も少なくありません。



確かに、現金を手渡しで相手に渡したような場合には贈与の事実について税務署が知る可能性は低いでしょう。



しかし、2018年以降はマイナンバー制度が新規開設する銀行口座についても適用されることになりましたので、これまで以上に税務調査によって贈与税の申告漏れを指摘されるリスクは高くなったといえます。



多額のお金を現金で手渡したとしても、そのお金を肌身離さず持っていることは普通ないでしょう(銀行口座に入金するでしょう)



その際には突然銀行口座に大きなお金が入った記録が残ることになりますから、後になってから「このお金の出所はなんですか?」と確認され、贈与の事実が発覚する可能性があります。



相続が発生した段階で贈与税の調査が行われる可能性も




また、贈与税そのものの調査だけではなく、将来的に相続が発生したタイミングで過去の生前贈与に関する税務調査が行われる可能性もあります。



日本の税体系上、贈与税と相続税は一体的に税務調査が行われますから、こうした調査の仕方は決して珍しくないのです。



贈与を受けた人の通常の収入よりもはるかに大きな金額が銀行口座に入金された記録があれば、通常は誰かから贈与を受けたことが類推されます。



贈与税の納付が必要な額の贈与を行った際には、贈与税の申告納付は正しく行っておくのが無難といえます。



贈与税の申告をしなかった場合に罰則はある?




贈与税の申告、納付が必要であった場合に、これを怠っていたことが税務調査等で指摘された場合、延滞税や加算税といった罰則を課せられてしまう可能性があります。



以下では延滞税と加算税の計算方法について具体的に解説させていただきます。



延滞税




延滞税は、本来の申告期限が過ぎているのに納付が行われない場合に、日割り計算で負担しなくてはならないペナルティです。



延滞税の計算は、申告期限から2か月以内の部分と、それ以降の部分に分けて計算を行います。



申告期限から2か月以内については年利率2.6%、それ以降については年利率8.9%を本税の金額にかけて日割りで負担額を計算します。



なお、上記は平成30年分の延滞税率で、延滞税の税率は毎年改定されますので注意してください。



また、複数年間にわたって延滞がある場合には、それぞれ該当年度の税率が適用されます(平成29年分については平成29年の税率、平成30年分については平成30年の税率)



無申告加算税




本来の申告期限までに申告をしなかった場合には、無申告加算税を課せられる可能性があります。



無申告加算税は「本税の金額×15%(50万円超の部分については20%)」で計算します。



ただし、期限から2週間以内である場合や、申告できなかったことに正当な理由がある場合には無申告加算税は不適用とされるケースが少なくありません(私が相談を受けた例でも課せられなかったことのほうが多いです)



過少申告加算税




過少申告加算税は、過去に行った税務申告の金額に誤りがあり、本来納めるべき金額よりも少ない金額を納めたような場合に課せられるペナルティです。



過少申告加算税の税率は本来納めるべきだった本税の10%です(一定の場合には15%)



なお、税務調査が行われる前に自主的に申告を行った場合には過少申告加算税は課されません。



重加算税




納税の必要があるのに納税をしなかったケースで、特に態様が悪いケース(明らかな脱税や、財産の隠匿などを行った形跡があるなど)では、重加算税が課されてしまう可能性があります。



重加算税の35%~40%と非常に重くなっていますので、脱税などを意図することは絶対に避けなくてはなりません。



なお、重加算税は過少申告加算税や無申告加算税に代替する形で課税されます(重加算税が発生する場合には過少申告加算税や無申告加算税は発生しません)



まとめ




今回は、贈与税を申告しないことによって生じるペナルティについて、具体的なケースを想定しながら解説させていただきました。



延滞税や加算税の負担率については本文で解説させていただいた通りですが、金融機関から融資を受けたような場合と比べるとものすごく高い…と感じられた方も多いでしょう。



これらのペナルティは納税期限から時間がたてばたつほど負担も大きくなってしまいますから注意しておかなくてはなりません。



実際に私が相談を受けた例でも、贈与税を申告しないことで課せられた延滞税や加算税を納めるために、不動産などを処分したといったケースもあります。



不必要なペナルティを課せられてしまわないためにも、贈与税の基本的なルールについて正しく理解しておいてくださいね。


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