贈与税の納め方は?納付期限や申告納税のルールを解説!




他人から贈与を受けた場合には、贈与税を納める義務が発生する場合があります。



贈与とは、ごく簡単に言うと他人からただで財産をもらうことをいいます。



あなたも就職や進学祝いなどでまとまったお金を受け取った経験があると思いますが、このようなケースでは贈与税が発生する可能性があるのです。



今回は、贈与税の納め方に関するルールや、納めなかった場合のペナルティについて解説させていただきます。




贈与税の納め方:納付と申告のルール







まずは贈与税の納め方について、基本的なルールについて理解しておきましょう。



贈与税の基本ルールとして、理解しておくべき項目としては次のようなことがあります。




  • ①誰が治めるのか:贈与税の納税義務者
  • ②いつまでに納めるのか:贈与税の納付期限
  • ③納税しなかった場合のペナルティ




  • 以下で順番に説明させていただきます。



    贈与税の納税義務者






    贈与税の納税義務者は、財産を贈与された人です(受贈者といいます)



    財産を渡した側の人ではなく、受け取った側の人が税務署に申告し、納税する義務があるのに注意してください。



    なお、この場合の納税義務は年齢にかかわらず生じます(つまり財産を受け取ったのが子供でも贈与税の申告をしなくてはなりません。当然、親権者が代わりに行います)



    私が受ける相談でよくみかけるのが、贈与をした側の人が贈与を受けた人に代わって贈与税の納税をしてしまうことです。



    これをやってしまうと贈与者側から追加で贈与をしたとみなされてしまいますから、贈与税の負担もさらに増える可能性があります。



    親権者が代わりに納税を行う場合には、あくまでも受贈者が受け取った財産の中から納税を行うように注意してください。




    贈与税の納付期限




    贈与税の納付は、毎年2月1日~3月15日の間に税務署に対して納税額の申告を行い、3月15日までに納付しなくてはいけません。




    贈与税は基本的に「1年間にいくら受け取ったか」をもとに計算を行います(贈与を受けるたびに申告納税をするのではないので注意してください)



    例えば、2018年4月25日に100万円、8月15日に200万円といったように2回に分けて贈与を受けた場合、翌年2019年の2月1日~3月15日にこれら2回分をまとめて申告納税を行うことになります(受贈額300万円として計算します)



    納税しなかった場合のペナルティは?




    贈与税の納税を行わない場合、延滞税や加算税といった形でペナルティが課せられる可能性があります。



    延滞税の負担は年利率最大8.9%(その年によって割合は異なります)と大きいので、税金の負担が大きくならないようルールにのっとって申告納税を行わなくてはなりません。



    バレずに時効が消滅してしまえばいいのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、贈与税の時効期間は原則6年ですので、この間に税務調査が行われると納税義務を指摘されてしまいます。



    税務署はマイナンバー制度なども活用しながら納税のチェックをしていますので、時効成立までだまし続けるのは基本的に難しいと理解しておいてください。




    贈与税の基本的な計算方法




    贈与税は、以下の計算式で計算します。



    (1年間で贈与した財産の合計額-基礎控除110万円)×税率-控除額



    贈与税の税率と控除額については、基礎控除110万円を差し引きした後の金額がいくらかによって異なります。



    具体的には以下の表に当てはめて税率と控除額を計算します。



     
    基礎控除後の課税価格 税率 控除額
    200万円以下 10% なし
    300万円以下 15% 10万円
    400万円以下 20% 25万円
    600万円以下 30% 65万円
    1000万円以下 40% 125万円
    1500万円以下 45% 175万円
    3000万円以下 50% 250万円
    3000万円超 55% 400万円



    例えば、4月1日に現金300万円、6月15日に不動産1000万円、8月31日に貴金属200万円を贈与した場合には、以下のように贈与税は計算できます。



  • (300万円+1000万円+200万円)-基礎控除110万円=1390万円
  • 1390万円×税率40%-控除額125万円=贈与税431万円




  • 贈与額1500万円に対して贈与税が431万円ですから、3分の1弱の金額を税金として持っていかれてしまうことになります。



    贈与する財産の金額が大きくなるほど贈与税の負担率は上がりますから、大きな金額の贈与を行うときには、何らかの節税対策を行うのが一般的です。



    贈与税が非課税になるケース




    上では原則的なケースについて説明させていただきましたが、親子間や配偶者間では扶養義務がありますから、贈与についても非課税の扱いとしてもらえる特殊なケースがいくつかあります。



    実際、私が過去に相談を受けた贈与税対策の事例はほとんどが親子間や配偶者間での贈与についての相談でした。



    贈与税が非課税になるケースとしては、例えば仕送りなどの生活費の援助があります。



    扶養義務がある親族間においては、生活していくうえで通常必要な金額を渡すことは、贈与税の対象とならない可能性が高いのです(逆に言うと、不必要に大きな金額であれば贈与税が課せられます)



    親子間の住宅購入資金の贈与




    また、親が子に対して不動産などの財産を渡すこと(マイホーム購入のための資金を援助するなど)は日本では慣例としてよくあることでしょう。



    このような事例を「直系尊属による住宅資金の非課税贈与」と呼ぶことがありますが、具体的には700万円の非課税枠が認められます(非課税枠の金額は年度によって違います。700万円の非課税枠は平成28年1月1日~平成32年3月31日に行われた贈与に適用されます)




    相続税対策としての生前贈与




    贈与は相続税対策として行われることも少なくありません。



    なぜ贈与が相続税対策になるかというと、相続税は相続が発生した時点(つまり親族が亡くなった時点)で残されている財産に対して課税されるからです。



    相続が発生するまでにできるだけお金は親族などに分け与えておくのが相続税の節税になります。



    分け与える(つまり贈与)ときには、毎年贈与税の非課税枠を使うことができますから、相続税対策を始める時期は早ければ早いほど良いことになります。



    例えば、3人の子供に毎年110万円を30年間にわたって贈与し続けたとすると、相続が発生するまでに9900万円分だけ遺産を減らしておくことができます。



    もし生前贈与を行わず、この9900万円がそのまま遺産として残った場合には、およそ800万円の相続税が発生しますから、かなりの節税効果を得られることになります。



    相続税対策には単純な生前贈与だけではなく、各種の特例を用いた方法がありますから、くわしくは税理士に相談してみて下さいね。



    まとめ




    以上、贈与税を納めるときの基本的なルールについて解説させていただきました。



    本文でも解説させていただいた通り、贈与税は親子間での財産のやり取りについても発生しますから注意しておく必要があります。



    私が過去に相談を受けたケースでも「親子だから問題ないだろう」と思っていたらいきなり税務調査がやってきてびっくりした…なんてケースは少なくありません。



    納付期限までに納税をしない場合には延滞税や加算税といった罰則が科されてしまいますから注意してくださいね。



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