自己破産の裁判所面接の内容は?免責不許可になる具体的ケース




自己破産は裁判所を通して行う債務整理の手続き方法ですが、裁判所手続きの中に裁判官と直接話をする「裁判所面接」があります。



今回は、自己破産を選択した場合に行われる裁判所面接の内容について、具体的なケースを想定しながら解説させていただきます。



自己破産の裁判所面接の内容は?






自己破産手続きで行われる裁判所面接の内容は、基本的にはあなたの収入や生活費の具体的な状況の説明です。



裁判所に対しては自己破産手続き開始の時点で収入や生活費の具体的な状況を書面で提出しますが、その内容に虚偽や誤りがないかを裁判所自らチェックするというわけですね。



事前に提出した内容と矛盾が生じないように提出した内容については頭に入れておいたほうが良いでしょう。



もっとも、収入や生活費の状況について虚偽なく書面を作成しているのであれば現在のあなたの生活状況を率直に答えておけば問題はないです。



収入や財産の状況については正確な根拠資料(勤務先からの源泉徴収票や銀行残高の証明書など)の提出が必要になりますから、基本的には虚偽の報告をするのは不可能と考えておきましょう。



なお、地方にある裁判所であれば裁判官自らこのチェックをすることもあるでしょうが、東京地裁や大阪地裁など利用者が多いところでは裁判所事務官といわれる人たちがこの面接を担当するケースが多いかもしれません。



代理人は同席してくれる?




弁護士や司法書士といった法律の専門家に自己破産の手続きを依頼している場合には、裁判所に向かうところまでは同行してくれることが多いでしょう。



しかし、実際の裁判官との面接の場には本人のみが参加するケースが多いかと思います。



上でも説明させていただいた通り、基本的にはあなたの現在の状況を率直に受け答えすれば問題ありませんから、それほど問題となることはないでしょう。




面接の結果として免責が出ないこともある?







裁判所は、面接の中であなたに免責不許可事由(後で説明します)に該当するような事実がないか?を具体的にチェックしています。



そのため、このような事実(免責不許可事由に該当する事実)がもしある場合には、結果として免責が出ない結果となる可能性があります。



あるいは、面接後にさらに生活状況や借金を負うに至った具体的な経緯について書面で説明を求められることもあるでしょう。



その際には依頼している専門家と相談しながら再度書類を作成して提出することになります(多くの場合は専門家が代わりに作成してくれます)




裁判官に説教されるようなこともあるの…?




自己破産はごく簡単に言えば(言い方はとても悪いですが)「合法的な借金の踏み倒し」とも言えますから、あなたは心理的な負担(申し訳ない気持ち)をお持ちでしょう。



ただ、この点について裁判所面接で裁判官から説教されたり…といったことは普通はありません。



実際、私が同席した裁判所面接でも、提出した書類の具体的な状況についてたんたんと確認していくといった形で面接が進むことが多かったです。



面接での服装はやっぱりスーツ?




私が相談を受けたケースでは、スーツ以外の自由な服装でも問題となったことはありません。



裁判官の心象といった側面もありますが、裁判官は基本的に提出した書面をもとに事実認定をしていきますから、面接時の服装などが大きな問題になることは少ないと思います。




裁判所面接で免責不許可事由とみなされる具体的なケース




自己破産は手続きを開始し、最終的に裁判所から「免責決定」を出してもらって初めて借金が免除されます。



せっかく自己破産手続きを始めたとしても、この免責決定が出ない場合には借金は今まで通り負担しなくてはなりませんから注意してください。



通常の借金の仕方(生活費に充てるためや、事業継続のため)であれば自己破産の免責決定は問題なく出されるケースがほとんどなのですが、次で紹介させていただくような特殊なケースでは免責決定が出ない可能性があります。



この「特殊なケース」のことを免責不許可事由といいます。



裁判所面接ではあなたにこの免責不許可事由に該当する事実がないかどうかをチェックされることになりますから、免責不許可事由に該当する具体的なケースについて理解しておきましょう。



極端な浪費やギャンブル




免責不許可事由に該当するケースで一番多いのが、極端な浪費やギャンブルのために借金をしたとみなされた場合です。



自己破産手続きでは、競馬や競輪といった公営賭博だけでなく、パチンコなどにどの程度のお金を使ってきたか?についても過去の銀行口座の出勤記録や、クレジットカードの利用履歴から裁判所にチェックされます。



クレジットカードを使って極端に大きな金額のショッピングを繰り返し行っているようなケースでも「極端な浪費」として免責不許可事由に該当してしまう可能性もあります。



(私が実際に相談を受けた例では、宝くじの購入しすぎが問題になったケースがあります)



これらの中で極端な出費の仕方(収入金額を大きく超える金額をギャンブルにつぎ込んでいるなど)がみられる場合には、免責不許可事由に該当するので免責決定が出ないといった結果になる可能性は考えられます。



ただし、過去にこれらの事実があったとしても、裁判所面接で今後はそういった生活を見直すことなどを書面を通じて申述することによって免責が出されることもあります。



裁判官には「裁量免責」という権限が与えられていますので、ルール上は免責不許可事由に該当する場合にも、あなたの生活態度などを見ながら裁判官独自の判断で免責が認められることもあるのです。




株式投資やFX投資




最近、私が相談を受ける例で増えているのが株式投資やFX投資による損失を埋めるために借金し、最終的に返済ができなくなって自己破産に至るというケースです。



一般的には株式投資やFX投資はギャンブルとは考えないですが、裁判所や法律ではこれらの短期的な投資をやや厳しく見る傾向があり、免責不許可事由に該当すると判断される可能性があります。



ただし、ここでも裁判官には裁量免責の権限が与えられていますから、裁判所に提出する書類や裁判所面接での態度によって免責決定を出してもらえる可能性はあります。



これらの事実が過去にある方は、弁護士などの専門家とよく相談しながら裁判所への提出書類を準備するようにしてください。




財産隠しや債権者名簿の不備




自己破産手続きを開始する際には、あなたがその時点で所有している財産や、負担している借金の金額とその債権者を一覧表にして提出することが求められます。



自己破産による面積が認められると、この債権者名簿に記載した借金が免除(つまりチャラにしてもらう)されることになります。



もしこの債権者名簿に漏れがあると、債券の取り立てができなくなる債権者と、取り立てができる債権者が出て不公平が生じてしまいます。



自己破産による免責が出た後になって債権者名簿に不備があることが明らかになった場合、最悪の場合は自己破産による免責決定が取り消されてしまう可能性がありますから注意しましょう。



あなたの財産状況の報告についても同様です。



債権者はあなたに対する債権を放棄することを条件として、自己破産手続き開始時点であなたが所有している財産から分配を受ける権利を持っています。



こちらも免責決定が出た後になって財産の一部を隠していたなどの事実が明らかになった場合には、自己破産による免責決定が取り消されてしまう可能性があるので注意を要します。



その他手続き上の不備




その他、裁判所からの出頭命令や書類提出の求めに応じなかったなどの事情が、免責不許可事由に該当する原因となる可能性があります。



裁判所面接についても当然手続き上の必要事項に含まれますから、自己破産手続きの途中で出される裁判所からの指示についてはすみやかに返答し、出頭を求められたときには指定の日時通りに出頭するようにしましょう。




まとめ




今回は、自己破産を選択した場合に最場所で行われる裁判官との面接について、具体的な内容を解説させていただきました。



本文でも解説させていただいたように、自己破産は一定の条件に該当する場合には免責不許可となる可能性があります。



一方で、裁判官には裁量免責の権限が与えられていますから、裁判所面接で彼らの心証を悪くしないことはとても大切といえます。



裁判所面接はあなたが免責不許可事由に該当しないことを説明する大切な機会となりますから、受け答えの内容を専門家とよく相談しながら手続きを進めていくようにしましょう。


コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ